- この項では肝細胞がんについて説明します。肝臓にできた「原発性肝がん」は肝臓の細胞ががんになる「肝細胞がん」と胆汁を十二指腸に流す管(胆管)の細胞ががんになる「胆管細胞がん」に大別されます。日本では90%が「肝細胞がん」です。
- 日本では2000年をピークに減少していますが、いまも7番目に多く、毎年約4万人が新たに診断されています。愛媛県の人口あたりの罹患率は全国平均よりわずかに多い状況です。
- 男性は女性の約2倍多くかかります。年齢と共に増加しています。
- 肝がんの多くは肝炎ウイルス(B型、C型)に感染し、その炎症が持続することで発生します。
…B型・C型肝炎ウイルスに感染し、慢性肝炎や肝硬変になった状態を肝がんになりやすい「肝がんの高危険群」と言います。高危険群は早期発見のために定期的に検査を受ける必要があります。
…B型・C型肝炎ウイルスに感染している人は経口薬などの抗ウイルス療法によって肝がんのリスクを減少させることができます。 - 最近は、アルコール摂取と関係ない脂肪肝が原因で肝硬変や肝がんに至るケースが増えています
- 治療は、手術、穿刺局所療法、肝動脈塞栓療法(TACE)の3つが中心でしたが、薬物療法も進歩しており、使用できる薬が増え、使用機会が増加しています。
別の臓器から肝臓に転移した「転移性肝がん」については元の臓器の項目をご覧ください。
難しいところや分からないところがあれば、主治医の先生・相談支援センターに相談しよう。