膵臓の病気を知る診断

Q

膵がんの診断はどのようにするのですか?

疑われた場合にはCTやMRI検査を行います。特に造影CTが有用です。さらに詳しい検査として超音波内視鏡があり、小さい腫瘍の診断に優れています。

Q

腫瘍マーカーとは何ですか?

腫瘍マーカーは血液を使って行う検査です。腫瘍に関連した物質が血液検査で検出されます。主なものにCEA, CA19-9などがあります。

再発を見つけるきっかけや病気の勢いを知る手段としても用います。

Q

CTやMRIだけで膵がんと診断できますか?

鑑別の難しい良性腫瘤や特殊な腫瘍の可能性がありますので、治療前に組織を採取(生検)して診断をつける事が勧められます。ただし生検での診断が難しいこともあるので、総合的に判断する必要があります。

組織採取の方法にはERCPによる方法とEUS-FNAによる方法がありますが、どちらを選択するかは症例によって異なります。

内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)

内視鏡を口から挿入し十二指腸まで入れます。十二指腸乳頭部(膵管と胆管の出口)に細い管を挿入し造影剤を注入して撮影します。同時に細胞を採取して診断を行います。腫瘍による狭窄が確認できれば、ステントの挿入を行います(内視鏡的胆道ドレナージステント挿入術)。急性膵炎などの合併症を起こすことがあります。

超音波内視鏡(EUS)

内視鏡を口から挿入し、超音波で病変を確認します。

超音波内視鏡下穿刺吸引術(EUS-FNA)

内視鏡を口から挿入し、細い針を穿刺して腫瘍の細胞を採取し、診断を行います。

Q

ステージ(病期)とは何ですか?

ステージとはがんがどれくらい進行しているか、重い状態かを表す指標です。

遠隔転移がある場合にはstageⅣとなります。おおまかにstage 0-Ⅱは手術、Ⅲは手術 または化学療法、Ⅳは化学療法の方針となります。

膵がんのステージ(病期)分類はこちらをご覧ください。

ステージ(病期) 領域リンパ節への転移(N) 他臓器への転移がある
(M1)
なし(N0) あり(N1)
膵がんの広がり(T) 大きさが2cm以下で膵臓内に限局している(T1) ⅠA ⅡB
大きさが2cmを超えているが膵臓内に限局している(T2) ⅠB
がんは膵臓外に進展しているが、腹腔動脈や上腸間膜動脈に及ばない(T3) ⅡA
がんが腹腔動脈もしくは上腸間膜動脈へ及ぶ(T4)

0期(Tis):がんが上皮内にとどまっている(非浸潤がん)

日本膵臓学会【膵癌取扱い規約第7版】より作成


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