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胃の病気を知る治療

Q

治療はどのようなことをするのですか?

A

おおむね3つに分けられます。

  1. 内視鏡で胃の内腔の粘膜を切除し治癒を目指す方法(ESD:内視鏡的粘膜下層剥離術)
    ステージIAのうち、条件が合うもの →内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)はどんなとき行えるのですか?
  2. 手術で胃を切除する方法
    ステージⅠA〜ⅢCが対象。手術後に再発を防ぐため抗がん剤を服用することがあります
  3. 遠隔転移があったり、がん細胞が腹腔内に広がっている状態であったり、リンパ節転移が切除範囲よりさらに広がったりしている場合には抗がん剤治療を行います。抗がん剤治療を行った後、その効果を待って手術を行うこともあります。
    おもにステージⅣが対象。ステージⅡ-Ⅲであっても抗がん剤療法の後、手術を行うことがあります

Q

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)はどんなとき行えるのですか?

A

胃がんが浅くて切除しやすい場合、胃がんを周囲の粘膜やその下の組織と一塊で 切り取ることにより治癒が期待できます。 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)とは内視鏡を使ってがんを除去する治療法です。病変のある部分の粘膜下に液体を注入し、周囲の胃壁から浮かせておいて、切除します。


ESDが第一の手段として考えられる場合

  • 大きさが2cm以下、深さが粘膜内、潰瘍を伴わない分化型のがん

ESDが治療手段の候補として考えられる場合

  • 大きさが2cmを越えるが潰瘍を伴わず深さが粘膜内にとどまる分化型のがん
  • 大きさが3cm以下の潰瘍を伴う深さが粘膜内にとどまる分化型のがん
  • 大きさが2cm以下で潰瘍を伴わない、深さが粘膜内にとどまる未分化型のがん

ただし、実際にESDが出来るかどうかは、腫瘍の位置、胃壁の状態、その他に患者さんの状態など色々な条件がありますので、詳しくは担当医にご相談ください。

分化型のがん:正常な胃の細胞に近い形をしている
未分化型のがん:正常な胃の細胞とかけ離れた形をしている

Q

どんな手術法がありますか? 胃を全部切らなければいけないのでしょうか?

A

いいえ、腫瘍の場所や患者さんの状態によって胃をどれくらい切るかは変わってきます。

代表的な手術術式

病変が胃の出口に近い部分にある場合は胃を2/3程度切除し、残った胃と十二指腸、あるいは小腸とをつなぎます。病変が入り口に近い場合は胃を全部切除し、食道と小腸をつなぐ方法があり、術後の食事摂取に差が出ます。

腹腔鏡手術

開腹して行う手術だけでなく、進行度の低い場合にはへそに2cm程度の穴を開け、その他4箇所くらい5mm-1cm程度の穴を開け、腹腔鏡を入れて、お腹の中をモニターに映しながら、胃、リンパ節を切除します。

Q

抗がん剤治療はどのようなものがありますか?

A

がんの組織内の遺伝子検査などを行い、使用する抗がん剤を決めます。 最初の治療として、飲み薬と、点滴を組み合わせた方法がよく行われます。 その治療の効果を見て、2番目の治療として、分子標的薬を含む別の抗がん剤を使用し、 3番目の治療として免疫チェックポイント阻害剤などを使用します。 この3段階の治療が今一般的でガイドラインでも推奨されている方法です。今後の治療として個別化治療も注目されています。


最近では、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤など、新しい治療が行われるようになってきました。それらの薬剤の治療効果は、検査で前もって予測することが可能となり、治療効果の高い治療薬が選ばれます。これを個別化治療と呼んでいます。検査には、遺伝子変異検査や、免疫染色などがあります。今後、治療に関しての研究が進むことで、より個別化治療が進んでいくものと考えられます。


分子標的薬、と免疫チェックポイント阻害剤の違い

分子標的薬

がん細胞やがん細胞を助ける細胞がもつ分子(タンパク)にだけ反応することを目指して作られた薬物です。主にがん細胞の増殖に関わる分子が標的になっており、その分子の活動を邪魔することによってがんを攻撃します。分子標的薬は近年の進歩が著しい分野です。

免疫チェックポイント阻害剤

抗がん剤や分子標的薬ががん細胞を直接攻撃する薬であるのに対し、免疫チェックポイント阻害剤は自身のリンパ球に働き、もともと体にある免疫機構を活性化する薬です。がん細胞は免疫から逃げる仕組みを持っており、それを邪魔してリンパ球にがん細胞を攻撃させます。近年の進歩が著しい分野です。

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