胃の病気を知る診断

Q

胃にはどんな病気の種類がありますか?

検診などで疑いがある場合、ほとんどの場合、内視鏡検査で観察し、病変の一部を採取して病理診断を行います。
診断されたもののうち、胃の粘膜から発生する腺癌(せんがん)と呼ばれる種類のものが9割以上を占めます。このサイトでは主にこれについて説明します。
その他の腫瘍も発生しますが、それらについては、治療法などがこのサイトの説明では合わない部分があります。その際は主治医とよくご相談ください。

Q

内視鏡にはどんな種類がありますか? 検査は苦しいのですか?

胃がんの診断には胃内視鏡が欠かせません。がんの種類だけではなく、治療方針を決めるために、内視鏡で場所、形、大きさ、深さなどを調べます。喉や食道を通して直接管を胃に入れるので、決して楽ではありませんが、苦痛を防ぐために様々な工夫がされています。

内視鏡のベッド
Q

ステージ(病期)とは何ですか?

ステージとはがんがどれくらい進行しているか、重い状態かを表す指標です。
胃の内側の浅いところから発生するがんが胃の壁のなかでどれくらい深くまで進んでいるか(T)胃の周りのリンパ節に転移しているか(N)、別の臓器に転移しているか(M)の組み合わせで決めます。胃では大まかには4段階、詳しくは8段階に分けられます。
ステージ(病期)はIA-IVまでに分けられます。

胃がんの病期(ステージ)分類

ステージリンパ節転移の個数
N0
0個
N1
1~2個
N2
3~6個
N3
7個以上





T1a(M)粘膜までⅠAⅠBⅡAⅡB
T1b(SM)粘膜下層までⅠAⅠBⅡAⅡB
T2(PM)固有筋層(胃を動かす筋肉)までⅠBⅡAⅡBⅢA
T3(SS)胃の外側の膜の近辺までⅡAⅡBⅢAⅢB
T4a(SE)胃の外側の膜までⅡBⅢAⅢBⅢC
T4b(S)直接となりの臓器までⅢBⅢBⅢCⅢC
遠隔
転移
肝臓、肺、腹膜などに転移している

胃癌取り扱い規約 第14版より作成

胃壁と胃がんの深さ
Q

胃がんのステージを調べるにはどんな検査をうけるのですか?

内視鏡検査

内視鏡がまず重要です。内視鏡で見ることや内視鏡と超音波を組み合わせた検査で、粘膜ごと取り切れる早期のがんかどうかを診断します。

バリウム検査

バリウム検査は胃の形、変形の具合等で胃がんが胃壁をどれくらい深くまで潜っているかを予想します。

画像検査

壁を越えて進行しているかどうか、リンパ節や他の臓器に転移があるかどうかの予想はCTなどの画像検査で行います。

腹腔鏡検査

胃壁からこぼれて、おなかの中に広がっていないかどうかを直接腹腔鏡で調べることもあります。

細胞診検査

腹水がたまっている場合は、それががんによるものかどうか調べるため、腹水を取って細胞診検査を行います。

病理検査

手術したあとは切り取られた臓器を病理検査して、どれくらいがんが広がっているかを詳細に調べます。病理検査はもっとも確かな検査とされており、これに基づいて手術後の治療が決定されます。


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