がんサポートサイトえひめ

子宮頸部の病気を知る治療

Q

どのような治療方法がありますか?

A

手術・放射線治療・薬物療法(抗がん剤治療)の3つの方法があります。

治療法は、患者さんの希望・ステージ・病理組織型や年齢・合併症などを総合的に判断し、患者さん・ご家族とよく相談した上で決定します。

Q

ステージ別の治療方法を教えてください。

A

一般的に、子宮にとどまっている0期(上皮内がん)・Ⅰ期では手術療法が、Ⅲ期・Ⅳ期では放射線治療が行われます。Ⅱ期は患者さんによって、手術か放射線治療を選択します。

抗がん剤治療は、肺や肝臓などの遠隔転移がある場合に行いますが、手術前にがんを縮小させるためや、手術後に再発のリスクを減らすために実施されることもあります。また、放射線治療の効果を良くするため、抗がん剤治療を併用する場合もあります。

注:ステージ0、Iの治療法“その他”は大部分がレーザー蒸散術です。愛媛県ではこの治療に古くから取り組んできた病院があるため、他県に比べてレーザー蒸散術で治療される患者さんが多くなっています。
Q

手術方法にはどのようなものがありますか?

A

基本的には子宮全摘出術を行いますが、初期では、子宮温存手術(妊よう性温存手術)が可能な場合もあります。

妊よう性とは「妊娠しやすさ」のことを言い、子宮と片側の卵巣が残っていれば、妊よう性を温存できていることになります。

子供を望む方は治療法を決める前に主治医とよく相談しましょう。

子宮頸がん手術の種類

子宮温存手術(妊よう性温存手術)

初期の病変が対象となります。

  • 子宮頸部レーザー蒸散術(ステージ0期まで)
    レーザーを病変に直接照射し、病変を消失させる方法です。コルポスコピーや病理検査で正確な病変の評価を行える施設であることが前提になります。
    レーザー蒸散術は子宮を切除しないので、妊娠への影響がもっとも小さい治療法です。
  • 子宮頸部円錐切除術(ステージ0~ⅠA期まで)
    子宮頸部を円錐状に切除する方法です。
  • 広汎子宮頸部摘出術
    肉眼的に病変がわかるステージⅠB期の患者さんでも、一定の条件を満たす場合には、子宮温存手術が実施可能です。
    ただし、術後、自然妊娠しにくくなり、体外受精などの不妊治療が必要となることがあります。また、妊娠したとしても、流早産などの妊娠・分娩に伴う合併症を併発するリスクが高いため、十分な相談の上に実施されます。

子宮摘出術

  • 単純子宮全摘出術
    上皮内がんまでは、子宮のみを摘出する手術が行われます。特に、閉経後は、前述の円錐切除ではなく、この手術を行います。
  • 準広汎子宮全摘出術
    主に、病変が肉眼的にはわからず、顕微鏡でしかわからないⅠ期の患者さんに対する手術です。
    腟の一部と子宮の周囲の組織を少し付けて、子宮を摘出します。骨盤内のリンパ節を一緒に摘出する場合があります。
  • 広汎子宮全摘出術
    肉眼的にわかるⅠ期とⅡ期に対する手術です。子宮とともに、子宮周囲の組織と腟を広範囲に切除します。骨盤内のリンパ節の摘出も同時に行います。
Q

手術後に心配なことはありますか?

A

手術後の合併症として、リンパ浮腫と排尿障害があります。リンパ浮腫は足のリンパ液の流れが手術後に悪くなることによって起こります。対策がありますので担当医とご相談ください。

リンパ浮腫についてはこちらをご覧ください。

広汎子宮全摘を行った場合、残尿感や尿漏れなど排尿の障害が起こります。術後徐々に改善することが多いのですが、長く残ることもあります。

対策は症状によって異なりますので主治医・担当医とご相談ください。

Q

放射線治療とはどのようなものですか?

A

手術により完全に取ることが難しいⅡ期・Ⅲ期・Ⅳ期の患者さんや、早期でも高齢や合併症により手術をするのが難しい患者さんは、放射線治療をします(根治照射)。

また、手術後に再発の可能性を下げるためにも行われます(術後照射)。

根治照射

  • 骨盤外部照射
    子宮だけではなく、転移する可能性のある骨盤内のリンパ節を含めて、体の外側から放射線を照射します。1日1回、平日のみ毎日25〜30回照射します。1回の照射は、準備を含めて10〜15分です。
    ふつうのレントゲン写真と同様で、照射の痛みは感じません。
  • 腔内照射
    器具を腟・子宮内へ挿入し、照射します。外部照射の後半から、週に1回の照射を2〜5回繰り返します。1回の照射は、準備を含めて1時間程度かかります。
    鎮痛剤や鎮静剤を投与しながら実施します。
  • 拡大照射
    大動脈の周囲のリンパ節への転移が疑われる場合には、照射する範囲を上腹部に拡大する場合もあります。

術後照射

  • 骨盤外部照射
    子宮外への進展やリンパ節の転移が認められた場合には、根治照射と同様に骨盤外部照射を実施します。大動脈の周囲のリンパ節での再発の可能性が高い場合には、拡大照射を併用する場合もあります。
  • 腔内照射
    病変が取り切れていない可能性がある場合に、腟に腔内照射を実施する場合があります。
Q

抗がん剤治療(化学療法)とはどのようなものですか?

A

次の病状の時に、抗がん剤治療を行います。薬剤としては、プラチナ製剤と呼ばれるものを中心とした複数の薬物が使われます。

  • 遠隔転移がある子宮頸がんの場合
    遠隔転移がある患者さんには、全身的な治療である抗がん剤治療が行われます。注射薬と飲み薬があります。
  • 再発子宮頸がんの場合
    手術後に再発し、病巣の摘出が難しい場合や、放射線治療後に再発し、前回の放射線治療で照射している範囲内に病巣がある場合には、抗がん剤治療が行われます。
  • 同時化学放射線療法
    放射線治療の効果を良くするために、同時に抗がん剤を投与する治療法です。
  • 術後補助化学療法
    手術にて摘出した子宮やリンパ節を検査して、再発リスクが高いとわかった場合に、手術後に再発の可能性を下げるために抗がん剤治療が行われることがあります。
  • 術前化学療法
    子宮頸部のがんが大きい場合に、病変を縮小させ、摘出しやくするために、手術前に抗がん剤治療を行うことがあります。

愛媛県がん診療連携協議会© Ehime cancer conference.