新型コロナウィルスの広がりによるがん情報への影響について
がんサポートサイトえひめに掲載している施設別診療数や治療内容の数は、おもに2021年の院内がん登録のデータが元になっています。
現在コロナ禍下のがん診療は回復傾向にあり、2021年の段階で院内がん登録に登録されたがんの総数は概ねコロナ禍以前の数に戻りました。ただし、病院別や特殊な場合の集計値はまだ大きな影響が見られます。
新型コロナウィルスについて皆さんに気をつけていただきたいこと
新型コロナウイルスが5類に移行したことによって、各病院の対応などは変わりました。個々の病院で面会制限など対応が異なるかもしれないので、詳しくは各病院に問い合わせてください。
新型コロナウィルス感染症に対する知識が増え、ワクチンや治療法の確立、ウィルス株の変化などにより、現在では安心してがん診療が受けられる体制が各拠点病院で整っています。
受診・検診等健康のために必要な活動については自粛しないことが重要です。
しかしながら感染は終息していません。感染した場合の受診やワクチンに関して簡単にまとめてみましたので参考にしてください。愛媛県内の新型コロナウイルス感染症に関する最新の情報や、国立がん研究センターの情報もご確認ください。
治療や体調の変化などに加え、医療費の支払いなど不安なことがある場合には、医療機関の相談窓口に相談してみましょう。
発熱した場合
担当医・主治医から指示を受けている場合、まず指示に従って対応してください。かかりつけ医がある場合には、かかりつけ医に電話でお問い合わせください。愛媛県下のがん診療拠点病院・推進病院の場合は、各病院に連絡してください。
かかりつけ医を持たない場合、「受診相談センター」にお問い合わせください(2023年9月まで)。24時間対応で電話相談を受け付けています。その際かならず「がんの治療を受けている、もしくは治療終了後であること」を伝えてください。
- 息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)、高熱等の強い症状のいずれかがある場合
- 重症化しやすい方(※)で発熱や咳などの比較的軽い風邪の症状がある場合
(※)高齢者、糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD等)等の基礎疾患がある方や透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方、肺・心臓・肝臓・腎臓などに大きな影響が出る治療を受けた方、その他の合併症がある方。 がんの治療を受けたことがある方は心配だと思いますが、次のような方は他に要因がない限り「重症化しやすい方」に相当しません。
・すべての治療が終了し経過観察中の方
・負担の少ない手術や処置(子宮円錐切除術、内視鏡検査、生検など)などの後で全身状態が良好の方
新型コロナウイルス感染症に関する一般的なご質問やご相談は、愛媛県と松山市が合同で設置している「受診相談センター」にお問い合わせください。
- 受診相談センター
089-909-3468(24時間対応)
コロナワクチンについて
新型コロナウィルスに対するワクチンは重症化する危険性を大きく減らすことが知られています。また追加ワクチン接種を行うことで、オミクロン変異株を含めコロナウイルスに対するワクチン効果を持続させることができます。
ワクチン接種について
一般的なワクチン接種制限となる発熱や感染などの兆候がなければ、基本的に接種してもらってかまいません。
全身状態やアレルギーなど実際に不安がある場合、ワクチン接種で重篤なアレルギー症状が出現した場合などは主治医やワクチン接種医と相談して判断することになります。
治療とワクチンの接種について
- 抗がん剤治療を受ける場合もワクチン接種は可能です。
抗がん剤治療が始まる前であれば、具体的なタイミングについては主治医と相談しましょう。
点滴の抗がん剤治療を受けている方は、ワクチン接種後の発熱のために治療が延期する可能性を考え投与予定日の3日前から投与当日のワクチン接種は避けた方が望ましいかもしれません。主治医と相談してください。
ホルモン治療や抗がん剤を連日内服する治療を受けている方は、ワクチンを避けるべき時期は特にありません。
- 手術を受ける場合にも、ワクチン接種は可能です。手術予定に合わせて主治医・担当医と相談しましょう。手術後にワクチン接種を受ける場合はタイミングについて主治医と相談しましょう。
その他の注意事項
- ワクチンに反応したリンパ節腫大が起こるため、CTやPET-CTは、接種から4週以上あけて行うことが望ましいとされています。受ける場合は必ず主治医に知らせましょう。
- 腋窩(わきのした)のリンパ節を郭清した方は、腕の腫れを防ぐため部位を変えて接種可能です。接種時に申し出てください。
- 通常のワクチンと新型コロナウイルスワクチンとは2週間あけて投与が必要ですが、インフルエンザワクチンと新型コロナウイルスワクチンは同時接種が可能です。
- 緩和ケア受診中の患者さんでも予防接種可能です。主治医担当医にご相談ください。
抗がん剤治療が始まる前であれば、具体的なタイミングについては主治医と相談しましょう。
点滴の抗がん剤治療を受けている方は、ワクチン接種後の発熱のために治療が延期する可能性を考え投与予定日の3日前から投与当日のワクチン接種は避けた方が望ましいかもしれません。主治医と相談してください。
ホルモン治療や抗がん剤を連日内服する治療を受けている方は、ワクチンを避けるべき時期は特にありません。